興国のミネルヴァ ④

 どんな小さな歯車でも、一つ欠けてしまったら機械は――

ふと見上げると天窓から暗い外が見えた。深い紺に染まった夜空に、数多の星々が散りばめられていた。私がこんな夜遅くまで工場にいるのは別にアヘン中毒だからではない。私はこの工場の機械を修理する技師なのである。ゼンマイ式の機械は少しでも壊れると正常には動かない。か弱い少女のように優しく扱わなければならないのだ。……まぁこの工場の機械はただの衣類用の紡績機だが。
「なにかもっと凄い物を整備したいなぁ。……歯車式計算機とか」
 なにか凄い機械を作る、それが私の夢である。とは言え具体的には全く決まっていない。実を言うと機械の扱いもここに就職してから必死に覚えたものだ。数学者の言うような理論などは全くわからない。階差機関だの解析機関だの言われても実際しっくりこない。なにかこう、目に見えて凄い、というのがわかるような物を作れないものか。
「まぁ、あるわけないかぁ」
 そう言いながら工場のドアを閉め鍵を掛ける。今日は実に綺麗な夜空だ。すこしばかり膨らんだ下弦の月が紅く輝いている。ふっとその近くを流星が掠めた。運がいい、今日は帰りにビールでも飲んでくるか、そう思いながら工場前のゲートへ向かって歩いて行く。また流星がきらりと光った。今度はちょっと長く留まっている。流れ星は近くで見るとこんなに赤いのか、そう思ってハッと気が付き――慌ててその場に飛び伏せた――
――工場の屋根を突き破る音、鈍い金属同士がぶつかる音、そして、牛のような動物の鳴き声。立ち上がって工場の中で火災が発生していることを確認する。自分はただ、呆然と立ち尽くすのみだった。



「ねぇ知ってるミネルヴァ、この橋って、動くんだよ」
クロネはそう言って手すりに肘を立てながらため息を付いた。彼女がつまらなさそうにしてるのは決して私のせいではないはず。と言うか彼女の方からデートを誘ってきたのだし、ここを選んだのも彼女なのだから。これは多分、ニオイのせいだ。この川はかの有名なテムズ川とつながっている。そう、あの汚染水で知られるテムズ川だ。橋の上からは数メートルも有るというのに悪臭がここまで登ってきている。
「動くって、あぁ、跳ね橋なのね。でも知らなかったな。開いたことあるの?」
 確かに橋の真ん中はよく見ると分かれ目があるし、そもそも引き上げ用のロープが結ばれている。でもこの橋が開いているところを見たことがない。船が通らないから当たり前といえば当たり前なのだが。
「……場所変えよっか、空気がきれいなところがいいわ」
 クロネは気分が悪そうに俯きながら私の左腕を抱き寄せる。こうしてみるとデートというのも存外悪くないものだ。好きな人といられるだけで、その人達にとっては楽しい物なのだろう。私もいつかは恋人と寄り添って歩いてみたいものだ。でも今はクロネに悟られないようにしなくては。私では不満なの、と聞かれてしまうであろうから。
「そういえば知ってる? 工場に落ちてきた隕石――」

 第四章【機械じかけの物語】工魔旋程獣デファレト、登場。

陽も傾き始めた昼下がり。私は昨日の隕石のせいで壊れた工場の後処理に追われてる。そうしたわけで現在工場では警察の調査が行われている。と言っても身なりからして学者のほうが多いようである。多分昨日のアレをグリニッジ辺りで観測していた天文学者だろう。
「で、落ちてきた隕石ってのはどれなんだい」
 ガリアと名乗る警部が仕切りにそう尋ね回っている。隕石という珍しい物品が見たくてたまらないのだろう。だが、他の調査員達はその度に首を振る。破壊の形跡や衝撃の計算はできても、肝心の隕石そのものが見当たらないのだ。学者の話じゃ本来なら破片などが周辺に転がっているはずなんだとか。深く地中に埋まってしまったとか、そういう理由をつけてとっとと工場を引き払ってもらいたいものだ。
「はー、せっかく面白い事件だと思ったのに、引き上げるぞー」
 そう言って警察達は機材をまとめると渋々と帰っていた。これのせいで一週間は工場が動かせない、と工場長がカンカンになっていた。壊れた紡績機を新調するまで、私も暫くの間は休日が続く。やることがあるとすれば雨除けの鉄板を屋根に打ち付けるか、隕石の代わりに拾った【アレ】を直すかだ。
「ほら、ここだよここ。屋根が壊れてる」
「本当だわ、怖いわね」
 ふと振り向くとゲートの前に工場の方を覗いている人影が二人ほどいた。あまり野次馬が増えて隠しているアレが見つかっては困る。タブロイド紙の取材はお断りにしておこう。マスコミというやつは必死に隠していても嗅ぎ付けてくる獣のような奴らなのだから。できることならばアレが完成したあとに来てほしいものである。

 ※

 路地裏でひっそりと営んでいた料理店に立ち寄る。店主はフランス料理に憧れて独学で料理を学んだらしい。夢を持つのは良いことだ。ましてや料理のできない人間が大半のイギリスで美食に目覚めたというのは素晴らしい。真っ赤に染まったトマトのワインと、スライスされて盛りつけられた牛肉のプディングが中々マッチしている。どれ一口とトマトを噛み締めると中のスープが舌の上で弾け飛ぶ。喉から迂回して鼻孔をぶどうの香りがくすぐる。プディングは肉汁が一枚一枚にしっかりと染み付いていてとても美味しい。イギリス人もやればできるではないか。とはいえ提供できるドリンクがビールだけなのはやはりイギリス人らしい。私は果実酒が飲みたいのだけれど。
「昔のギリシャじゃ隕石をありがたがってたものよ」
 故郷を懐かしむように言いながら、ビールジョッキをそっと口付ける。夜になる前に酒を飲んでていいのかと言われそうだが、クロネが言うにはこれがデートらしい。あまり慣れていないからよくわからないが。
「えっ、ミネルヴァってギリシャ系なの?」
 一転してクロネは疑うような目でこちらを見てきた。そう言えば私はどちらかと言うとイタリア人に近いのだろうか。いや、フランク人であろうか。どちらにせよ今となってはなんとも言えない。その気になればセム系と言い張れるのだろうから。
「そうだね、宇宙人かな」
「ふふ、洒落になってないんじゃない?」
 彼女はそう笑うように言ってから食事を再開した。クロネは私の能力を知っているというのに、あまり私の過去や詳しい詳細には興味が無いらしい。名前でもう私の全てを教えているようなものなのだが、意外と気が付かれないのは、一般人にこの名前を持つ者が既にいっぱいいるからだろう。

 ※

 仕事が無いというのに夜になってから、またこの工場にやってきたのは、別にモルヒネ中毒だからではない。昨日必死になって隠したアレを修理に来たのだ。工場裏に廻って少し離れたところの倉庫の前に立つ。敷地内は塀に囲まれているので、外からは見られないはずだ。辺りをしっかり確認してから倉庫の扉を開ける。中に入ってから扉を内側から閉め、天井のガス灯を点ける。眩い光が倉庫の床の大半を占領する【それ】を照らし始めた。
「牛、なのかなぁ」
それはまるで現代のトロイの木馬とも言えるような代物。全長は十メートルぐらいで、表面が薄く光るダイヤモンドのような水色の透明な物体で出来ていて、内部では無数の歯車でできた心臓のような機関が存在している。これが昨日、空から落ちてきた隕石もとい【アレ】だ。きっとこれは神のくださった私へのプレゼントなのだろう。これを動かせるようにすればきっと私は発明家として有名になれる。こんなチャンス、絶対に他人に渡す訳にはいかない。
「それにしても、どうやって直せばいいんだろ」
 機械獣の表面はどことなくザラザラとしていて何故だか肌が内部に吸い込まれそうな感じがした。とりあえず中の機械を見たい。そう思いながら首の裏や腹部を入念に調べる。だが開けられそうな部分はどこにもない。どうしたものか、そう思いながら尻尾と思われる出っ張りを触ってみる。ぐいっと尻尾がズレたかと思うとそのまま内部の歯車が回転して牛の背中の部分が開放された。
「やりぃっ、これで修理できるぜ……修理できる……? えぇ?」
 内部に顔を突っ込んでみて私はあまりの出来事に驚愕した。大きな歯車だと思われていた部分はそれ自体が無数の歯車の集まりだったのだ。これを直さなければいけないのか、そう思うと思わずため息が出る。そもそもどういう用途のものかや仕組みも全くわからないのだ。脚や顔の奥までパーツが詰まってる所を見ると多分、動くのだろうけれど。せめてどこを直せばいいのかわかればいいのだが。



日が暮れると家へ帰るための馬車を用意することが困難になる。とは言え鉄道を使えばいいのだが今日は折角のデートだし、クロネがどうしてもというので宿屋に泊まることにした。もちろんパブのような簡易宿ではないし、ましてやあのぶら下がり宿でもない。私だって夜はふかふかのベッドで寝たいのだ。とは言え予約なしという都合上シングルベッドの部屋しか借りれなかったのだが。
「ちょっと狭いねクロネ。もうちょっと離れてくれないかなぁ」
 そう言って彼女を手で押しのけようとするが、彼女の腕は私をガッチリと挟んで離そうとしない。両手を使って必死に引き離そうとしても、今度は足まで絡ませてくる始末。
「今日は冷えるからもっと抱き合ったほうがいいよぅ」
 彼女は頬を赤らめながらそう言って顔を寄せてくる。完全に邪な気持ちでやっているのだろう。あまり付き合うと疲れるだけなのでその内諦めて彼女を受け入れる。彼女の膨らんだ胸部が背中にぐりぐりに押し当てられた。見た目ではわからなかったが、いざ触れてみるとなると結構大きい。ちょっと嫉妬する。
「んもう、しょうがない子だなぁ」
 彼女のほうを向いて腕を伸ばしてぎゅうっと抱き寄せる。彼女は嬉しそうに私の胸元に頬を擦り付ける。とても柔らかくて、とても暖かい。今日はよく眠れそうだ。

 ※

あれからずーっと各部をいじくりまわしていたが、どうにも動くような気配が全くと言っていいほど出てこない。歯車自体はどこか欠けているというわけでもないし、何か異物が歯車の隙間を噛んでいるわけでもない。油のような液体は一つ一つに差されている。こうなると手のつけようがない。せめてゼンマイを回すための穴でもあればいいのだが。
「――って、あっ、そうよ、動力がないんだ」
 完全に失念していた。エンジンがなければ機械は動かないのである。この機械獣もよくできてはいるが、石炭を入れる蒸気機関がついているわけでもない。多分あの大きな歯車を動かせる力さえあればきっと動くはずだ。
「なんかあったかなぁ、工場の紡績機は全部壊れてるし」
 こいつが落ちてきたのが原因で自動紡績機のエンジンは壊れてしまっている。残ってるのは昔ながらの手動式だし、蒸気機関など触ったこともないので、壊れたパーツを修理するという技術は私にはない。少しがっかりしたが、当面の目標はできた。とりあえず少しだけでもと思い、空いてる隙間から機械獣の中に入り込む。大きな歯車の集合体を手でぐいっと押すと、全身の歯車が少しずつ動き始めた。
「やったぁ! これでもうやることはきまっ――」
 尻尾の歯車がぐるりと回転し、開いていたハッチがバタリと閉まる。中から押し開こうとしてもびくともしない。閉じ込められてしまった。よく見ると細かい歯車は未だに動き続けている。嫌な予感がする、そう思い咄嗟にハッチの歯車のない部分に張り付く。グラッと揺れたかと思うと足の部分の機械が動き出した。ギシギシと音を立てて立ち上がったかと思うと、機械獣は首を大きく傾げて高らかに哭いた。
 【工魔旋程獣デファレト、起動】
「動いた! 動いたけど、わぁっ――」
 私の歓喜と恐怖の入り混じった声を、無数の歯車が容赦なく巻き込んでいく。そして次の瞬間、巨大な獣は倉庫を突き破り、ただひたすらに街中を走りだした――



「なんかすごい音しなかった?」
 そうクロネが囁いてハッと目が覚める。何かがこっちへ向かってきている。そんな予感が脳裏を過った。すぐさまベッドから飛び出し、下着からいつもの服に着替えて宿屋の外にでる。遠方から聞こえる偶蹄目の鳴き声。少しずつ接近する地面の振動。西方の道の先から、青白く光る一体の動物が走ってくる。ずっと昔、私がギリシャに住んでた頃に人間たちに作らせたトロイの木馬にそっくりのそれ。でも、あれは動かなかったはずだが。
そう考え事をしている間に、金剛の牛は私の目の前を過ぎ去ってしまった。見た限りはこの時代の人間には作れない代物だ。あの速度だと民家にぶつかりでもしたら大惨事だろう。また厄介事が増えてしまった。早く止めに行かないと。
「今のすごかったね。早く止めに行きなよ」
 クロネはそう言って黄金のサンダルを私の足にはめ込む。そう言えば勢い余って裸足で飛び出していた。ありがとう、そう言ってクロネの額にそっとキスをしてから、牛が向かった方へ走り出す。大地を力強く蹴り飛ばす度に、私の身体は軽くなり追い風を受けているかのように加速していく。そして天高く飛び跳ねると、私の白き梟の翼が夜空を引き裂いた。
「流石に早いな。でも、見える」
 どれだけ離れていようとも、私の夜目にはまぶしすぎるほどに輝いて見える。建物の屋根や屋上を弾むように飛び交い、確実に獲物の上空へと移動する。そのまま重力に従い急降下し、獲物目掛けて青銅でできたクチバシの槍を打ちこんだ。だが、鈍い音とともに私の槍は弾かれてしまう。
「つうっ! かったいなぁもう」
 振り落とされないようにしっかりと掴まりながら、脆そうなパーツの隙間に何度も槍を打ち込む。だがその度に何度も鈍い金属音が鳴り響く。物理的な攻撃では弾かれてしまい効果が無い。何か策を講じねば。本当にダイヤモンドでできているのだとすれば、燃やしてみるか、そう思ってヤリの先に火を灯したその時だった。
「だ、誰かいるの?! あ、開けてよ!」
 装甲の中から人の声が聞こえてきた。半透明のダイヤ装甲をよく見ると中に人間が入っている。これではトロイの木馬どころかファラリスの雄牛になってしまう。流石に私もそんなエグいことはやりたくない。
「そっちから出られないの?!」
「歯車が多すぎて立っていられないんだよ!」
 内部の歯車は今も絶えず動き回っている。普通の人間ならすぐさまソーセージの材料になってしまうだろう。
「聞くけど、ミンチかロースト、どっちがいい」
「そんな笑えないギャグはやめてよ! まずは断尾して!」
 彼女の言う通りに機械獣の尻尾に槍を叩きつける。尻尾はグルグルと回転して壊れたかと思うと、私の目の前のハッチが音を立てて開いた。くっついてた女を引き剥がし、彼女を抱きしめて一旦空へと飛び上がる。
「アンタ何者! もしかして最近ウワサの梟女?」
 あの太陽獣の一件以来やけに有名になったものだ。あんまり有名にはなりたくないのだが。
「なぁ! あいつ何の目的が有ると思う!」
「わかんないけど、多分ただまっすぐ走ってるだけだと思う!」
「なら、この先はあの橋か!」
 一心不乱に走り続ける牛の背中のハッチに、無数の光の矢を投げ入れる。歯車の間に入り込み、噛ませて牛の動きを止める。あの矢は少し経てば消えてしまうが、足止め程度にはなる。私達はそのまま飛び続け、牛が止まっている間に例の橋へ先回りする。
「あんた、技師だよね」
「そ、そうだけど、何さ」
「じゃあ、橋を開けてきてよ」
「は、橋? そんなのわかんないよ!」
「わからなくてもやるの!」
 そう言って彼女を橋近くの操作室に降ろす。内部には開橋用の機械がつめ込まれていた。彼女は覚束ない手つきで機械を操作する。もうそろそろ牛が開放される頃だ。私は橋の前で牛が来るのを待つことにした。振り向くと橋が大きな音を立てながら上がっていく。やればできるものだ。
不意にけたたましい音が周辺に鳴り響いた。跳ね橋の歯車が軋んでいる音だ。まだ四十五度にも達していないというのに可動橋は止まってしまった。正面を向くと青白い牛が遠く彼方に見えた。予想よりずっと早い。
「ど、どうしよう! 止まっちゃったよ!」
「歯車ぐらい直してきなさい! アンタそれが得意でしょ!」
「わかったよ!」
 女性はそう言って機械室に入っていく。さて、ここからは私の仕事だ。正面の牛を少しの間だけ押し止めなければならない。
どこからともなく取り出したハンカチを伸ばして、闘牛士のようにヒラヒラさせて牛を挑発する。こういうのは気分の問題だ。機械獣がどんどんと近づいて来ているが、慌ててはいけない。タイミングがいるのだ。【盾】を相手にぶつけるタイミングが。
そして、目の前数メートルになったところで、ハンカチの中からマジシャンのように【盾】を取り出し、牛の頭目掛けて叩きつける。
「イージス!!」
 機械獣のエネルギーをイージスは遺憾無く押さえ込む。だが、中々のパワーだ。それこそ現代の列車と同等のパワーだろう。少しずつだが、私の身体は後方へ後方へとズレていく。だが、私のイージスも伊達ではない。イージスの下部から出た鎖のアンカーが地面に打ち込まれ、機械獣の身体をしっかりと支える。あと一分は持つはずだ。
「直った! 直ったよ!」
 そう言って女性が機械室から飛び出してくる。止まっていた橋は再び動き出し、どんどんとその腕を上げていく。イージスから手を離し、大きく牛の脇へと飛び込む。支えを失った牛はそのまま垂直に上がった橋を突き破り、数メートル下のゴミの浮いた川に落ちていく。ざばんっ、と大きく音を立てた後、牛はもがき苦しむように川底に沈んでいった。
「こんなホコリの多い川、機械が沈んだらそれだけでお陀仏さ」
「あぁあ、私の夢が」
「今度は橋の修理屋にでもなればいいさ」
 刃先が燃える槍を牛の沈んだ辺りに銛のように差し込む。少し経ってから、湖底で何かが爆発したかと思うと、今度は表面のゴミたちが炎上し始めた。……いったい何が浮いてるんだか。



「町中を走る謎の牛を見た! 隕石工場に今度は動物が突き破ったような穴。川底調査も何も発見できず……ふぅ、バレてないならいいか」
 新聞を折りたたみ、ティーカップに紅茶をとぷとぷと注いでいく。不意になった電話を取って耳に押し当てる。何事もなければそれでいいのだ。あったとしても、忘れてしまえばいいのだから。
「あ、ミネルヴァ元気? うちの時計屋また一人雇ったんだ!」
「へぇ、どんな人?」
「えーっと、今噂の隕石工場の人!」
「えっ……そっか」
 ……私を忘れない会、的な物ができなければいいのだが。

第四章【機械じかけの物語】完

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